お久しぶりです。ギターの山内です。
お待たせしておりましたアロウズの新作をやっと皆さんの元にお届けすることができました。
ですので、この機会にアルバム完成にいたるまでの自分なりに感じたことを書いてみたので、よろしければ最後までお付き合いくださいませ。
前作をリリースしてから、メンバーの脱退があり、レコード会社との契約も終わり、これからアロウズをどうしていこうかまったく見えなくなった時期がありました。
同じ高校を出た同級生達が、地元名古屋でひとつ屋根の下で暮らしながら毎日を共にし、その暮らしの中から生まれる音楽をカタチにしたバンドがthe ARROWSというバンドでした。
そんな僕らも東京に出て来て住む場所もバラバラになり、その間新しく家族が出来たメンバーもいるし、それぞれ音楽の趣向も変わってくると少しずつ昔のよううまくいかなくなることが多くなってきてしまいます。
そして皆で話し合った結果、一端アロウズの活動をストップしアロウズから離れて考えることにしました。
それまでは5人で力を合わせながらも、vo.の竜二が先頭を切ってアロウズという共同体を音楽面でも精神面でも引っ張ってきてくれたことは間違いありません。
何事にも決断することは勇気がいることです。
それは関わる人間が多ければ多いほどいります。
そんな中彼はなりふりかまわず必死でアロウズを引っ張り続けました。
何百曲という曲をつくってきました。
そんな彼を天才だと思いました。
そして嫉妬もしていました。
その内に僕はそういったことから距離を置くことがあたりまえになってきて、自分にしかできないポジションを見つけることで安心していました。
結局、坂井竜二という人間に対抗心を燃やすことでしか自分のアイデンティティを保っていられなかったからずっと逃げていたのだと思います。
それからいろんなことを考え悩みました。
アロウズをやめようとも思いました。
それでもアロウズに対してやり残したことはないか?やりたいことはないか?やりきったか?と考えたときに、もう1度アロウズとしての自分の音楽がやりたいと思いました。
そして今度は自分が引っ張っていこうと決めました。
ba.のキャンディーとは音楽のツボみたいなものが似ていたので、それをひたすら突き詰めました。
Dr.のウカチンには無理難題を言ったけどそれをクリアするためひたすら向かい合っていました。
竜二とはぶつかりながらもお互い納得いくまで曲をつくりました。
できないということをやめました。
全員が納得するものができるまで何度でも作りなおしました。
最高のものをつくるためにね。
でも、今になって思うと音楽つくるということよりも、もう一度メンバーと音楽を介して深く関わりたかったんじゃないかという気もしてきます。
昨年ここ日本では今迄の人生がひっくりかえるようなとても大きな悲しい出来事がありました。
嫌でも、命のタイムリミット、人生の儚さを思い知らされます。
自分の中では後悔しないということが大きな決意になりました。
今まで関わった人たちがいる以上どんなカタチでもそれを背負っていくという自覚を持つことは大切だと思います。
ひとりで生きてけないもんね。
そしてここが僕にとって、またアロウズにとって新しい音楽人生のはじまりに思えてなりません。
最後に、アロウズを待ってくれてた人たちが少なからずいてくれたこと、自分を信頼してくれるメンバーがいてくれたこと、サポートギターのTakkちゃん、いろいろなアドバイスをくれた諸先輩方、ずっと気にかけてくれていた友人達、そして家族。
みんなのことが大きな支えになりました。
ほんとにありがとうございました。
そして、自信を持ってお届けします。
the ARROWS「DEADMAN GOES」
ぜひ聞いてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【gt山内貴之】